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株式会社アール・アイの働き方改革事例(前編)

セキュリティを利き腕に、トップ・ボトム双方から“働きやすい”を創る

投稿日:2020-03-09  取材日:2020-01-28

株式会社アール・アイが取り組んだ事

  • 自社製品でセキュリティ面を担保しながら、テレワークを推進
  • 社長も社員もみんなで旗を振って、柔軟な働き方の実現を目指す
  • 会社規模

    30人

  • 業種

    情報通信業

  • 対象職種

    全社員

働き方改革の推進力は、トップから? それともボトムから? 企業によって、様々な事例がありますが、今回お届けするのは、ちょうどよい距離感・規模感の中で、トップ・ボトム双方から、働き方改革への推進力が送り込まれているという、レアな事例です。

取材に伺ったのは、バックアックソフトウェアの開発・販売等を手がける「株式会社アール・アイ (RI Co., Ltd.)」。前向きに楽しみながら働き方改革に取り組む、その姿勢・雰囲気が印象的でした。

会社の概歴と、主力製品について

今回お話を伺った営業推進室室長 増渕亮様(左)と営業部アカウントマネージャー 小林秀和様(右)。

会社の概歴と、主力製品について

取り組まれている働き方改革のお話の前に、まずは御社のサービスについて教えていただけますか?

はい。当社の創業は2005年。創業時は、メーカーというよりは、お客様と直接やりとりして、回線系機器や複合機のような事務機を販売していく、“事務機屋”としてビジネスを進めていました。現在は2代目・小川敦が社長を務めているのですが、その小川が営業の部門長をしていた頃、ひょんなことからバックアップソフトを作ってみようということになって、そうして出来上がったのが、現在の主力製品です。

今のスマホでは、パソコンにUSBでつなぐとバックアップが取られますよね。そういった発想の先取りで、当時のガラケーからケーブルをパソコンに繋ぐだけで、自動的に電話帳などのデータのバックアップが取られたらいいよね、というところから、スタートしているんですね。
以降、「会社のデータ・資産をどうやって守っていくか」といった観点に立って、“事務機屋”という位置付けから、徐々に“メーカー”へと立ち位置を変えていったという、少し特殊な歴史を歩んでいる会社です。

確かに、それは珍しいですね。

そうして、会社の予算をかき集めてきて開発部門を設立し、営業部もできあがり、2018年に名古屋支店を、2019年には大阪と福岡に営業所を構えさせていただき、おかげさまで順調に事業規模を拡大させているという状況です。

なるほど。ちなみに、主力製品というのは?

Secure Back4」と「Air Back2」というバックアップソフトです。機能が特に充実しているのが「Secure Back4」。対して、一般のお客様でもご購入いただける価格帯で、機能を絞ったものが「Air Back2」です。「Secure Back4」に関しては、竹中工務店さんやテレビ大阪さんなどにもご利用いただいています

会社の外でも、安心して働ける環境を

当社・ザイマックスは、サテライトオフィスサービスZXY(ジザイ)という“働く場所”を提供しているのですが、働く場所を自由にしていこうとすると、どうしてもセキュリティの問題が関係してきますよね。そういう意味で、働き方改革を考えるにあたって、“働く場所”と“IT”は車輪の両輪のような関係にあるのかなと思っています。

その通りですね。

そこで、お聞きしたいのですが、「働く場所・時間を自由にしていきたい」という文脈で御社のサービスを導入されたお客様は、具体的にどういった理由から御社を選ばれたのでしょうか?

そうですね。まずは、「コストメリットが非常に高い」というのが一つ目に挙げられるかと思います。二つ目は、セキュリティの質をしっかりと担保しながらも、ユーザビリティにもこだわっているということ。つまり、「セキュリティの質と利便性のバランスが良い」、という点ですね。

セキュリティ系の製品を導入すると、使用感が落ちるケースがままありますよね。バックアップのために、何らかのルール・使用手順が与えられ、それがある種の制限になってしまっている。
でも、当社の製品の場合、そういった使用に関わる制限は、一切付け加えていません。なので、通常のPC作業の快適性を損なうことなく、自動的に安全性も保たれます。つまり、パソコンが起動されると、会社内外問わず、セキュリティの担保される環境が、その場で即時に提供される、ということです。

なるほど、それは便利ですね! ちなみに、働き方改革推進の文脈で、御社のサービスを検討・導入されるお客様は多いでしょうか?

多いですね。当社としては、「会社の外でも仕事をしていきましょう。そして、その際の安全性もしっかり守っていきましょう」と訴えていますので、働き方改革の文脈でいうと、「テレワークの推進」というのが、ひとつのテーマになってきますね。

セキュリティ面を担保して、どんどん外で働いていく

テレワークの話題が出ましたが、御社では、リモートワークやテレワークはされていますか?

そうですね。営業などでは直行直帰もやっていますし。例えば、当社の始業は9時なのですが、お客様先に9時半といったアポイントがあったとして、その微妙な時間差のために、早めの出社を求めることは一切ありません。

フレックスタイム制は導入されていますか?

はい、来年度(4月以降)から導入していこうという流れになっています。当社の場合は、以前から、「海外の企業のように、技術的にセキュリティ面を担保しながら、どんどん外で仕事をして、働き方の利便性を高めていこう」ということを目標としていましたので、実質、フレックスだったのですが、それをルールとして明記しましょう、ということですね。

営業部門は比較的テレワークを導入しやすいと思うのですが、営業以外の部門に関しては?

そうですね。当社の研究開発部、簡単に言うと、プログラミングをしてソフトを作成する部隊なのですが、その部隊に関しては、自宅でネット環境を構築して、Microsoftのグループチャット用のソフトウェア「Teams(チームス)」を繋げたままにして仕事をしたらどうか、と。
研究開発部門って、黙々と作業しているイメージを持たれがちですが、意外と議論が多いんですね。だから、Teamsは繋ぎっぱなし。

エンジニアさんには、支給するパソコンのスペックの問題がつきまとうと思うのですが、御社の場合、どう対策されていますか?

開発側には、ハイスペックで持ち歩けるパソコンを支給しています。営業側に渡しているのも、十分なスペックのノートパソコンです。セキュリティは自社製品を使っています。

自社製品だから、コストも抑えられるんですね。

そうですね。同じようなモバイル環境を構築しようと思っても、当社のセキュリティソフトなら、従来の仕組みよりも、3分の1から10分の1くらいはコストカットできます。

リモートワークでは、テレビ会議なども活用されているんですか?

はい。会議全体の中継には、Teamsを使っています。

その他、ユーザーさんを訪問した時に、営業では技術の部分が答えられない、といった場合などでは、ノートパソコンに外付けの通信デバイスをつないで、その場でやりとりする、といったこともしています。開発メンバーを、交通費と時間をかけてお客様先に連れて行くということは、なかなかできないものですから。営業の外回りを支援していくものとして、そういった技術を活用しています。

その使い方は、斬新で効率的ですね!

はい、営業活動を支援するツールとして、評判はとてもいいですね。開発部門の社員から、その場で技術的な説明が受けられるということは、お客様の安心感にもつながると思っています。

社長も社員もみんなで旗を振って、働き方改革を推進

こういったテレワークの取り組みは、いつごろから始められたんですか?

製品の開発時から、まずは自社でやってみるとどうなるのかをテストしてみよう、ということで、始めていました。

営業の方から順に、といった感じで?

いえ、社長からですね。

え⁉ 社長からですか?

うちの社長、ツールや仕組みが開発されると、誰よりも早く試してみたくて、ルンルンと社外環境へ出て行き、そうして、たくさんのバグを発見してフィードバックしてくるんです(笑)。

それはすごい。社長との距離も近いんですね。

はい、かなり近いですね。なにせ、同じフロアにいますから。

なるほど(笑)! ちなみに、フロアはフリーアドレスを採用されているんですか?

はい、この4月(2020年)から、フリーアドレスにするところです。ちょうど企業規模を拡大しているところで、簡単に言うと、営業の場所がなくなった、と(笑)。

開発だけは、どうしても固定席にならざるを得ないので、開発は開発の島でぐっと集まってもらう。営業は外出することが多いので、席は最小限でいいだろう、と。そういった提案を、営業の方からしていったという流れです。

営業の方からオフィスのあり方の提案が出ると言うのは、すごいことですね。

「オフィスのあり方」というよりも、むしろ、「働き方改革を進めるにあたって、当社が向かうべき方向はどこですか」という全体的な問題意識から議論が進められていった、という感じですね。

社内の働き方改革の旗振り役を、営業の方たちが担っていかれたんですね。

ある意味、そうですね。やはり、営業は“外”と接する機会が多いものですから、他の会社さんとのお付き合いの中で、色んな情報と接するんですね。新しい技術を提案する立場として、“振る舞い”が古いというのもどうか、ということになりますので。

トップや総務、人事、あるいは、働き方改革のために特設されたプロジェクトグループなどが旗を振って、その音頭のもと、部署横断で改革に取り組む。多くの企業の事例では、そういったケースを良く目にするのですが、御社のように、営業が働き方改革を牽引していくというのは、レアな事例だなと思いました。

大体はトップダウンですもんね。でも、当社の場合は、「必要に駆られて」という部分が大きかったのかなと思っています。営業がこの4月から増員されるので、物理的に場所がないんですよね。

この事例と同じシリーズの事例

今回協力して下さった企業様

株式会社アール・アイ

設立
2005年3月
本社所在地
東京都千代田区神田鍛冶町
事業内容
バックアップソフトウェアの開発・販売
ユーティリティソフトウェアの開発・販売
クラウドサービスの提供・販売
Webサイト
http://www.ri-ir.co.jp/

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