協賛:株式会社ザイマックス、コクヨマーケティング株式会社、株式会社ストリートスマート
登壇: 岡田 武史 氏(元サッカー日本代表監督、 株式会社今治.夢スポーツ 代表取締役会長)
モデレータ: 藤本 あゆみ(一般社団法人at Will Work 代表理事)
徹底的に選手を観察し励まし成長させるのが指導者のミッション
「サッカー選手は1年契約したら、たとえ試合出場がなくてもその選手を徹底的に観察し励まして絶対に成長させるのが当たり前です。なのに、マネジメントのノウハウを何も教えず役職だけ与えて結果が出せなきゃ解任なんておかしいでしょう?サッカーチームと同じように会社は個人の成長を真剣に考えないといけない。個人の成長が会社の発展につながるんだから」
選手との向き合い方で気を付けていること。それは、相手の存在をちゃんと意識し、見ていると本人に伝えることだ。
「選手のモチベーションを上げて成長させるのが指導者の仕事。会社も同じです。『この前の試合よかったね』、『この本読んでごらんよ』何でもいいからちょっと声を掛けてあげる。お前を見てるよ、存在を意識してるよ、と伝えることです。なぜならサッカーチームも会社も、結局は人と人との繋がりでできているものだからです」
色々な人がいて色々な働き方がある
「テレワークか出社かどちらが良いかなんて言うが、どちらもあった方が良い。多様な選択肢があることが大事。ICTの進化でテレワークがしやすくなったけど、リアルに接するのも大事にしたい。AIがより発達すれば便利、快適、安全な生活が保障されるかもしれないが、困難を乗り越えて成長し絆を作る喜びも必要だし、エンゲージメントはそういう場面でも育まれると思う。恵まれた環境だけで人は成長するでしょうか?」
リスクを冒して挑戦した瞬間、遺伝子スイッチが入る
「リーダーに求められる資質の一つが決断。たった一人で責任を負うわけだからすごく怖いですよ。1997年のW杯初出場をかけたジョホールバルでの最終決戦前夜に悟った。『俺はここまでやった。明日できるのは100%で戦うことだけだ。ダメだったら謝ろう』。そう思った瞬間、遺伝子にスイッチが入った。つまり強くなるには便利、快適、安全だけじゃない生活も必要。谷のない平坦な道しかないなら、自分で山を作って、要は夢や目標を立てて遺伝子にスイッチを入れればいい。最初は小さな目標で良いんです。そこから次が見えてくるはずだから」
最後に岡田氏は視聴者に向けてエールを送った。
「最初から大成功しなくたっていい。失敗したってそれが未来の為に必要な事だと思えれば、すぐに立ち上がってファイティングポーズを取れる」
皆が一様に未曽有の事態を迎え同じラインに立っている今だからこそ、勇気を持って一歩踏み出すチャンスなのかもしれない。
登壇者紹介
株式会社今治.夢スポーツ
代表取締役会長岡田武史
1956年大阪府生まれ。
早稲田大学政治経済学部を卒業後、古河電気工業サッカー部(現ジェフユナイテッド市原・千葉)に入団し、日本代表に選出。
引退後は、日本代表監督(二度のW杯出場)、コンサドーレ札幌監督(J2優勝)、横浜F・マリノス監督(J1二連覇)、中国スーパーリーグの杭州緑城監督を歴任。2014年にFC今治オーナー就任。
AFC(アジアサッカー連盟)最優秀監督、Jリーグ最優秀監督、日本サッカー殿堂入りなど受賞歴多数。
デロイトトーマツコンサルティング合同会社特任上級顧問、日本エンタープライズ株式会社社外取締役、日本サッカー協会シニア・アドバイザー
モデレーター紹介
一般社団法人at Will Work 代表理事
Plug and Play Japan株式会社 執行役員CMO
一般社団法人マーケターキャリア協会理事藤本あゆみ
2002年キャリアデザインセンター入社、2007年4月グーグルに転職し、人材業界担当統括部長を歴任。「Women Will Project」のパートナー担当を経て、同社退社後2016年5月、一般社団法人at Will Workを設立。その後株式会社お金のデザインを経てPlug and Play Japan株式会社にてマーケティング/PRを統括。
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