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株式会社EPOCHの働き方改革事例

ストレスとムダを減らし、より良い仕事を生み出す

投稿日:2021-08-18

株式会社EPOCHが取り組んだ事

  • 福利厚生を充実、ストレスなく働ける環境づくり
  • AI日程調整システムで業務をスリム化
  • 会社規模

    39人

  • 業種

    その他

  • 対象職種

    全社員

広告業のかたわら、業務改善システムを開発

御社の事業内容を教えていただけますか。

企業広告やブランディング、WEBサイト、映像、グラフィックデザイン制作などが事業のメインですが、それらに加えてAIやITを活用したサービス開発もしています。

クリエイティブとシステム開発、両方やる会社は珍しいですね。

そうですね。でも、今年リリースしたAI日程調整サービス「ScheCon(スケコン)」というサービスは、もともとは自社の業務効率化が発端だったんです。映像制作という業種柄、数十人規模での打ち合わせが多くて、予定調整するのにとても苦労していました。それをシステムで効率化できないか、と。

スケコン
AI日程調整サービス「ScheCon(スケコン)」。特に力を発揮するのは、大人数の日程調整。手動では面倒な全参加者の空き時間抽出をGoogleカレンダーと連携することでワンクリックで自動抽出、招集、調整までしてくれる。

業務の負担を減らすのが開発のきっかけだったわけですね。

目的はそれだけではありません。今は大手クライアントの案件がメインですが、本当は、中小企業やスタートアップ企業のブランディングや集客に貢献できる案件をもっとやりたいと思っているんです。
自社プロダクトを持っていれば、おのずとデジタルマーケティングやSEOを実践する機会が増えますから、彼らが何に悩んでいてどう解決すべきか、知見が増えていきます。

実践からノウハウを得て業務に活かそう、と。

ええ。やはり自分達自身が同じようにゼロからサービスを開発して育ててみないと分からない事がたくさんあります。ということで、映像制作やデザイン以外にもシステム開発やWEBメディア運営、オンラインサロン、YouTube編集者を育成するスクール事業など多方面に事業展開して、実際にマーケットを学んでいるところです。

石澤秀次郎
お話を伺った石澤秀次郎社長

小さい会社だからこそ社員のケアは手厚く

では、働き方改革を始めたきっかけは?

労働時間の見直しに関しては、2019年4月(※)の働き方改革法案施行で残業時間の上限規制がスタートしたのがきっかけでした。
それと同時に、結婚や出産で社員のライフスタイルが多様化してきたのに対して、適切な働く環境を用意することにも取り組んできました。例えば、通勤ストレスを感じることなく家や自宅近くで働ける、とか、たまには気分転換しながら働ける環境、ムダな会議に時間を取られないワークスタイルとか、効率的かつストレスなく気分良く働けることを大事に考えています。
※中小企業の場合、適用開始は2020年4月から。

では、政府の呼びかけが呼び水になった、と。

うーん。というよりも、小さい会社だからこそ福利厚生を充実しなければいけないと思ったんです。これだけ労働生産人口が減っている中、優秀な人材ならば、時短など働き方に制限があるとしても獲得したい。
そこで、彼らがストレスなく働ける条件のひとつとして考えたのが、複数のワークスペースを用意してあげること。
しかし、新たにオフィスを借りてサテライトオフィスを自社運営するのは負担が大きいし資産計上されてしまう。でも、外部のサテライトオフィスサービスのような契約形態ならそうはならないし、社員満足度も上げられる。
何社か検討しましたが、全従業員の居住地をプロットして一番拠点数が多くて使いやすい場所にあるZXYに決めました。

ありがとうございます。働き方に関して、他にどんな取り組みをしましたか?

ユニークなところだと、出勤したらカフェのコーヒー1杯無料、社内のオフィスコンビニやドリンクは全て無料、あとは少しでも疲れを癒してもらう為に出張整体を会社に呼ぶとか。出社してくれた分、何かしらのメリットを享受できるようにしてあげたいと思っています。
緊急事態宣言中には、DMM英会話などオンラインレッスンの受講費用を月額3万円まで補助、なんてこともしました。

出社メリットに関しては、多くの企業が考えるようになりましたね。こういう施策に関する合意形成はどのように?

根本的な課題に対するアクションは自分が提案して、その後は経理や総務に委ねています。
基本的にはトップダウンに近いですが、日ごろからスタッフや社員に「こういうのどう?」「在宅しんどくない?」と自分から声掛けするようには心掛けています。
意識的にやらないとつい見過ごしてしまうじゃないですか。だから、そこは気を付けるようにしていますね。

外出先から本社に戻らず、近場のZXY[ジザイ](※)でデスクワーク

ZXYもご利用いただき、ありがとうございます。

はい。コロナ禍でも撮影や社外打ち合わせがあり、遠方のスタジオで撮影した後に、わざわざ都心の会社に戻って作業するのはしんどい。でも、ZXYなら郊外にも拠点があるから、今いる場所の近くで仕事できるのが便利ですよね。機密情報を扱うことも少なくないので、個室なら情報漏洩のリスクを抑えられるのもメリット。 シェアオフィスも検討したけれど、オープンオフィスで周りに人がいるとTV会議がしづらくて。

出社せずにZXYで働く方もいますか?

ええ。家が狭かったり子どもがいたりすると在宅勤務できないので、自宅近くのZXYを使う社員もいます。自分も、家族と距離を置かないと仕事できないタイプなので、会社でも自宅でもない中間拠点として重宝しています。個室だと誰にも話しかけられないから集中できるし、ネットで簡単に予約できるのも良いですよね。

ZXY[ジザイ]は株式会社ザイマックスが運営するサテライトオフィスサービスで、一都三県に160拠点以上(2021年8月現在)を展開しています。

リッチなオフィスはある種の投資

今のオフィスは、すごくおしゃれですよね。

ありがとうございます。僕よりも社員がこの物件を気に入ってしまって、決めました。
高いクオリティを求められる会社ですから、クライアントをお迎えするのにふさわしい佇まいとリッチな空間は不可欠。ある意味、投資だと思っています。機能性だけを求めるならこんなに豪華な必要はありませんが、それだけではない価値を売っているので。

株式会社EPOCH
一軒家風の物件を一棟借りし、内装を作りこんだ。2階が大会議室と食堂、3~4階が執務室と中会議室になっている。

ここは何人くらい入れるんですか?

最大30人まで入れますが、常時出社するのは7~8人ですね。
最近は帰省先でリモートワークする社員や地方在住者もいて、社長の私としては「どうぞご自由に」というスタンス。
新卒に近い社員は上司と一緒に出社することもありますが、独り立ちできている社員はほぼリモートです。ただ、バックオフィス部門は、郵便や電話対応のために週1回ローテーションで出社しています。

かなり手広に見えますが、縮小などの予定は?

300㎡あるので広いですが、オフィスをなくそうとか縮小しようとは思いません。
業種柄、大人数がリアルに集まれる場所が必要だからです。
撮影って“オールスタッフ”といって、広告代理店や監督、カメラマン、スタイリスト、ヘアメイクなど全スタッフが一堂に会するミーティングが必ずあるんですが、外部で広い会議室を毎回借りるのは大変ですから。

株式会社EPOCH
同社が担当したクリエイティブの一部(写真左)ダイソー/リブランディングプロジェクト(中央)Amazon Prime Video /華金はプライムビデオ WEBCM(右)Microsoft Surface/新大学生向けコミュニケーションの企画・制作・プロデュース

執務室はフリーアドレスですか?

いや、今のところ固定席です。というのも、撮影用の小道具や備品、書類が机に山積みで、とてもフリーアドレスにはできない。“映像制作会社あるある”で良くないとは思ってるんですが…。

ICTツールはどんなものを使っていますか?

各自にスマホとノートPCを支給しているのと、海外と仕事することもあるのでskypeやmeet、zoom。社内のやり取りはslackと、プロジェクト管理ツールはAsana(アサナ)を使っています。

勤務時間は決まっていますか?

部署によって違いますが、制作部は裁量労働制で11:00~20:00のみなし労働、それ以外は12:00~17:00がコアタイムのフレックス制です。
取引先の都合で土日出社になるケースもありますが、振休を取るように呼びかけています。

その辺りの管理は、曖昧にならない?

オンライン上の勤怠管理システムでアラートを出すとか、部下の残業時間が多すぎると上司のペナルティになって、最悪、降格になる制度を入れるなどして、その辺りは厳しくやっています。
クリエイティブ業なので、ひとつの作業にどれだけ時間を掛けるかはその人次第。みなし労働だからダラダラやっても許されてしまう雰囲気が以前は少なからずあって、良い仕事が効率よくやれていない課題感はずっとありました。
でも、そこを見直すことで結果的に昨年度は最高収益、最高売上をマークできた。コロナ禍がある意味、きっかけになってくれたと思います。

リモートの人事評価に悩む企業が少なくありませんが、御社はどうしていますか?

コロナ前までは、役員3人と上司を含めてプロセスを加味しながら相対的に評価していました。でも、コロナ以降はそれができなくなって、売上や案件量、クオリティなど成果評価に変えざるを得なくなりました。
お互いプロセスが見られませんから、どうしても定量的な評価しかできません。

逆に成果評価なら社員側も納得感が持てますよね。 では最後に、アフターコロナの働き方の方針はどうお考えですか?

今の状態で良いんじゃないかと思っています。このオフィスみたいに付加価値的な場所もあれば、ZXYみたいなとことん機能的な場所があったり、または自宅や地方でも働ける。その時々のニーズや気分に合わせられる選択肢をいくつも持っていることがベターなんだと思います。

今回協力して下さった企業様

株式会社EPOCH

設立
2013年
本社所在地
東京都渋谷区広尾1-5-8
事業内容
映像・WEBサイトの企画・作成等
従業員数
39名
Webサイト
https://www.epoch-inc.jp/

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